~つぶつぶScientiaへようこそ!~

イチゴアイスの中に入っている小さな苺のつぶ、海辺で手のひらに残った砂つぶ、乾いた地面に落ちた最初の雨つぶ…小さいことだけど、ちょっと人生が楽しくなったり豊かになる。そんなつぶつぶを探しに行こう。

2013年3月30日土曜日

ビューティフル・元素・ネーム

3月10日にポプラ社で行われたサイエンスカフェ「元素周期表がわかるようになろう」(講師 出井正道さん)は、とっても楽しかった。元素の歴史から話してくれて嬉しかった~。
伝えたい元素の知の喜びは118個ほどあるんですけどね、それは追々お伝えするとして、今しいて一つ挙げるならば、「ロバート=ボイルって人、スゲーじゃん!!」ですな。自分の中でずーっと当たり前だったことを自ら痛烈に批判したのがスゴイ・・・。
「あれ、今日のおかず全部買ってきたやつ?」って食卓で言われただけで、もうメゲまくる私に比べたら!!
わはは。一体どんな人か分からないでしょうが、ボイルさんのお話は、またいずれ。
そして「ボイル略史」はここがよいと思います。⇒ http://members.jcom.home.ne.jp/hide.yoshimoto/

で、それをきっかけに、さ・え・ら書房の「目で見る化学」を読んでみました。これは楽しい本です。歴史から説明があってね、パラケルススが「酒をくれ」とか言っていて、超マニアックな「子ども向け」元素の本です。


『目で見る化学』111種の元素を探る(英語タイトル It's Elementary.)
A DORLING KINDERSLEY BOOK
そしたらですな、知らなかったのですが、元素の名前。元素の名前ですよ!!
元素の名前の由来⇒地名が多い
63ユウロピウム(Eu)は、ヨーロッパ
87フランシウム(Fr)は、フランス
44ルテニウム(Ru )は、ルテニア(ロシアのこと)
84ポロニウム(Po)は、ポーランド。
21スカンジウム(Sc)は、スカンジナビア
ヨーロッパ勢、強い。
いや、95アメリシウム(Am)は、アメリカさ。98カルフォルニウム(Cf)もあるのさ。ヒュー♪(←口笛)
し、しか~し。
スウェーデンのイッテルビー村が名前の由来になっている元素たち・・・なんですか、あなたたち。
「いっちゃん」39イットリウム(Y)
「てるちゃん」65テルビウム(Tb)
「えるちゃん」68エルビウム(Er)
・・・・「ヤン坊マー坊天気予報♪二人合わせてヤンマーだ♪」ですよ、まるで。
と思ったら、ありました、元素の「ヤンマー」。
70イッテルビウム(Yb)。(ネタ、尽きたんでしょうかね。)
興味深い元素名です。

興味深い元素名、と言えば、高校生の時、まったく腑に落ちない元素名がありました。水素は、まあいい。水素は特別だから。ヘリウム、リチウム、ベリリウムは頭文字だからいい・・・
5番ホウ素(B)。
一体、なぜ君は!?「ホウ素」なのに「」なのに!(←マシタちょっと、頭悪い)

当時は「スイヘーリーベ」を覚えるのに精一杯で、そんなすばらしい疑問を解決する気もなく、ついに21世紀になってやっとマシタ、ホウ素のBは英語名Boron(ボロン)のBだったと知った。Boronは、アラビア語のBuraq(ホウ砂)(光っている)から来ているとか。

で、このホウ砂を、ぐぐってみたら・・・は!
これは!!
そして、Buraqもぐぐってみる。
これもまた!きれい!
この二つの写真に何らかの関連があるのかは、まだ知らないけれど、昔のイスラームの世界の化学者(錬金術師)の存在やイメージはもう少し知ったら楽しそう。
今日の結論(中途半端なので小さく):元素の名前の由来は調べる価値がある








2013年3月23日土曜日

ガリレオ・ガリレイのお話

カガクの人、といえば、この人。Yes! Galileo!
ガリレオ・ガリレイを語らなくてはなりませぬ。偉大なる科学者は、偉大なるロックバンドQueenの『ボヘミアン・ラプソディー』にも出てくるくらいですから、いかに偉大かわかるでしょう。
ガリレオについては、あまたの素晴らしい書物が出ておりますのでそちらをお読みください。・・・いや、でも、それだとこのブログが終わってしまうので、ちょっとだけ、どんなふうにすごいのか紹介してみましょうか。

ガリレオは1564年2月15日に生まれました。バレンタインデーの翌日です。すごいですね。
そして子どもの時から、ものすごーく好奇心が旺盛で、とにかく観察実験を山のように、それはそれはたくさんしたのです。1601年に当時としては超~高性能な望遠鏡を手に入れてからは、毎日毎日、来る日も来る日も、夜空や太陽を観察しまくりました。
これは、実は、今の研究者と呼ばれる方たちがしていることとおんなじなんですね。すごいですね。
地味なんですよ、研究畑の人って。
スーパーカミオカンデというスーパーな装置を使った実験も、本当に地味に同じようなことが毎日繰り返し行われているんですよ。うちのおかずが地味に毎週同じなのと同じなんですね。すごいですね。


『望遠鏡で見た星空の大発見』(ガリレオ・ガリレイ著 板倉聖宣訳2013年 やまねこブックレット)
それで、ガリレオはこの観察を1610年に本にしました。『星界の報告(せいかいのほうこく)』という本です。2013年になって、板倉聖宣という方が、この本をとってもわかりやすい日本語に訳しなおしました。タイトルも思い切って『望遠鏡で見た星空の大発見』(2013年 やまねこブックレット)と変えちゃった。
ガリレオ、観察しすぎ!!ということが分かる本です。
皆さんが毎日継続していることって、何ですか?毎日継続って、いつも3日で終わっていませんか?ガリレオはそうではないのです。だからすごい。

ガリレオは、その観察と実験をもとに偉い人にはむかうような内容でもはっきりと説明することができる人でした。これも、今の科学者の常識ですけどね、その当時は常識じゃなかったんですね。すごいですね。時代の先をいっています。

今でも、ママ友に向かって
「お宅のお子さん、問題ありよ」とか
「あなた、その服全然似合ってないけどお」
なんて言ったら、それはそれは大変なことになりますね。もうランチに呼んでもらえなくなりますよね。うざいからですよね。あまりはっきり意見を言わないほうがいいことが多いですね。(※想像です)
『ガリレオと地動説』(英語タイトル Galileo for kids)(Richard Panchyk著 大森充香訳 2009年 丸善ジュニアサイエンス)
そんなガリレオの偏屈なところが書かれている本が『ガリレオと地動説』です。これを読むと天才ガリレオがどのように育ったかがわかりますよ。世の中のお母さん、天才を育てたいなら必読!!ただし、ガリレオは、「若干ウザイ人」かも…ということも分かる本です。複雑ですね、悩みますね子育て。
この本にはガリレオが行った実験を自分でやってみようというコーナーがあって、ガリレオ気分に浸れます!!いずれにせよ、ジュニア向けなのはもったいないくらいの内容なのです。

ガリレオがすごいのは、いい実験ができるようにいい実験装置にもこだわったことです。ほとんど職人。さくさく動かすには、iphonは常に新しいバージョンがいいでしょ?生クリームも手動でカシャカシャより、電動でウィーンのほうがいいでしょ?(ちょっと違うかな。)
その装置の精密さを「美しい」とまで言った本が『世界でもっとも美しい10の科学実験』(ロバート・P・クリース 青木薫訳 2006年 日経BP社)です。

そんなスゴイカガクの人、ガリレオが、ちょっと寂しい晩年を迎えることは皆さんも知ってると思います。有罪判決を受けちゃうんですよね。その寂しい感じをよーく表しているのがピーター・シスの『星の使者』という絵本です。
『星の使者』(ピーター・シス 著 原田勝訳、手書き文字大川修、1997年 徳間書房)
(やったー!!絵本だ!!)
※絵本なんですけどね、内容が濃いし、本を横にしたり縦にしたりまわしたりしないと読めないところがあります。
この有罪判決、カトリック教会が冤罪にしたのは、な、な、ななんと!1992年10月!!
(最近じゃん!)すごいですね。だから今ありえないと思っていることも、300年後に当たり前田のクラッカーになっているかもしれないんです。日本の新発見のために、日本の科学の研究費はケチったり、仕分けしちゃうのはよくないわけです。実験や観察は未来を育ててるんだもん。

もう一つ、ガリレオが晩年寂しいのは失明しちゃったことです。望遠鏡で太陽を観察しまくったからです。あ、これ、どんなにガリレオファンでも、真似しちゃゼッタイにダメです。肉眼でもだめです。今の時代の天体望遠鏡で太陽を観察したら、あっと言う間に、ジュって網膜焦げますよ~!!偉い天文台の人も『ガリレオがひらいた宇宙のとびら』(渡部潤一著 2008年 旬報社)で、「網膜は一度損傷すると、二度と再生しません」って怖いことを言ってますから~。

未知の分野の研究⇒権力に屈せず論文。今の科学者の当たり前の姿ですが、ガリレオは当たり前じゃなかった時代にそれを、当たり前のこととして行ったから、すごいんです。多少ウザくってもいいじゃないですか!和民に入るとき、喜んで靴を脱ぐのは当たり前ですけど、スターバックスに入るときにも靴を脱ぐようなもんですよ、皆さん!そうです!脱ぐ根拠があれば、スタバの店長の目など気にせず、脱いで論駁したらよいのです!

結論:ガリレオは 靴を脱いだから 17世紀初頭に科学者の鏡だったからすごい!
(ガリレオ・ガリレイのお話 おわり)


2013年3月16日土曜日

カガクで考えるのが大事なの

思い起こすこと20数年前、私は、まだけがれのない純真な女子大生だった。
そして、パンキョー(一般教養科目)で、「自然科学概論」なるナゾの授業を受けた。
先生は、吉本秀之というナゾの先生だった。
忘れもしない第1回目の授業のテーマは、とは!?本来のもつ理想とは!?だった気がする。
科学の理想は「理論を現実化すること」、そしてそのために「仮定と実験を行うこと」。

 そして第2回目のテーマは、客観的判断力を身につける。だった気がする。それに必要なのは、
知識(いっぱい知って、いっぱい聞こ~)と、
意見(ちゃんと伝えよーよねー)
 
この授業に、初々しい1年生の春、マシタ・マジ・カンドー(T_T)。
それなのに、それなのに、ああ、それなのに。
月日は過ぎ去り、昭和がすっかり昔の時代になったころ、マシタはこんなことに!!↓


そんなことを今になって思い出したのでありました。
結論 「カガクって、大事だな~」

to be continued....

2013年3月11日月曜日

カガクの粒を探そう!

ストロベリーアイスの中の苺の果肉のつぶ、海に行ったとき手のひらについた砂の粒、乾いた地面に落ちた最初の雨粒・・・たったそれだけのことで、ちょっと嬉しかったり、楽しかったり、人生が豊かになること。
そんな「つぶつぶ」ありますか?
私にとっての「つぶ」は、科学や芸術の話を聞いたり、見たり、読んだりすること。
科学も芸術も今は別々の分野だけど、むかしむかし、人間の「知るって楽しい!知るってイケてる!」という気持ちからスタートしたものなんです。
「カガクの粒」の「カガク」とは、「知る」というイメージ。Science(サイエンス)ではなくてScientia(スキエンティア)のイメージ。
このブログでは私が日々の生活の中で見つけた、そんな「カガクの粒」を掲載していこうと思っています。
サイエンスカフェなどのイベントも行う予定です。
2013年3月11日
神奈川県逗子市にて
マシタヨウコ