~つぶつぶScientiaへようこそ!~

イチゴアイスの中に入っている小さな苺のつぶ、海辺で手のひらに残った砂つぶ、乾いた地面に落ちた最初の雨つぶ…小さいことだけど、ちょっと人生が楽しくなったり豊かになる。そんなつぶつぶを探しに行こう。

2013年10月30日水曜日

【報告】大人の科学館ミニツアー(第1回)

前回(2013年5月)、お試しでやった大人だけの科学館ツアーが衝撃的なまでに面白かったので、調子に乗った私はまたやってみることにしました。幸いなことに、昼間っから科学に触れようなどというチャレンジャーな奥様方が数名集まって下さり、開催が決定。
おーし!やるぜ、やったるぜ!朝から降る冷たい雨などにめげずに行こう!

と、いうことで、題して、
『大人の科学館ミニツアー(第一回)@理科ハウス』
日時
2013年 10月某日(火)
10:00~12:00 科学館見学 @LiCaHOUSe(理科ハウス)(神奈川県逗子市) ※午前中貸切ました。

参加者: 逗子市在住のフルタイムでは働いていない主婦、もしくは、専業主婦 6名 
(それぞれ、小~高のお子さんがいます。)
貸切入館料:一人200円(10名以上)
集合解散: 現地(理科ハウス)

さて、一体どんなツアーになったのでしょうか。

1)入館料トラップ
またしても、です。
またしても入館料を支払う所で、私たちはトラップに陥りました。抜け出せません。
洗濯物が洗濯機に入れっぱなしだとか手抜き料理ばっかりしているそんなけしからん主婦がいて入館禁止になった、ということではありませんよ。(理科ハウスはそんなことはしない。はず。)
ただ、みんな考え出してしまったのです。
何に?
もちろん、磁石について。
聞きました?ご主人!磁石ですよ!磁石!必死に考えているのです。
電磁気の話は苦手な女性が多いのです、皆さん。磁石についての知識は、ぴたっとくっつくよね、くらいでとどめておきたい所なのです。ところが、うんうん唸りながら、ちょっとボーッとしながら、クラクラしながら、ああかなこうかなとブツブツ言いながら、一生懸命に考えているのです。みんな真剣だから抜けられない。そして、ひとりじゃないから考えられる。一人だったら諦めてしまうかもしれない。
苦手なことについて考え始める人たちの出現、それが入館料トラップ。

2)自分の手で
缶です。
ええ、缶です。
叩きます。
大人が叩く?ええ、叩きますとも。何度も何度も。学芸員さんの質問の答えが分かるまで。何度も何度も自分の手で。
もし、子供がここにいたら、「あなた、叩いてみなさい」って子供に指図するかもしれません。でも大人だけだから、叩くのは自分なのです。自分で叩くから楽しいのです。
「わかった!わかった!そうじゃなくて、こうだよ!」
「えー、全然わからない~」
「わかった!」
「え~?なになに?」
「答えは教えないよ~♪自分で考えてね~」
なんなんでしょう、この楽しそうな人たちは!本当に成人なんでしょうか!?

3)みんな違う
クイズ形式で小さな実験をしました。
あのお。全員答えが違うんですけどお(汗)
同じ地域に住んでいる、同じ年頃の子供がいて、みんな女性。みんな同じようで感じ方が全然違う。当たり前なのですが、不思議だなあ。普段、「みんな一緒」であることに、なんとなーく安心しているのが、むしろ不自然な気がしてたぞい・・・。
確信を持ったパーフェクト回答をなさった方もいて、新しい才能も発見。え?全問不正解?それも新しい才能かも!?

4)ドングリ博士の沈黙
理科ハウスの方が三浦半島をかけずりまわって(?)集めたドングリを仕分けしたりしました。
出っ張ってる凹んでる、とんがってる、縞々かウロコか、一つ一つ驚いては仕分け、驚いては仕分け・・・相変わらずワイワイの母親軍団。ドングリ博士になれちゃう?

ただ、ここでは2回ほどシーンとなりました。

「ドングリの観察が、今は小学校では行われていない。」
そう聞いたとき、一瞬の沈黙がありました。福島第一原発の事故があってからは、野山に落ちているものを子供に拾わせないということになり、ドングリ観察がなくなってしまったそうです。放射性物質による汚染を危惧してのことだそうです。うーん。(でも・・・そんなに心配な数値なのかな?地上で核実験をしていた頃の放射性物質の数値と比べてどうなのかな?私はそんなことを思いながら、口に出せなかった~。質問してみればよかったなあ!)
「ドングリを拾ってクマの餌にするために送ろうという運動がありますよね」と誰かが言いました。
それについて実は生態系を壊す危険があると教えてもらいました。二度目の沈黙はここ。ここでまた一瞬シーンとなってしまいました。
環境のために、自然のために、って善意でやっていることが、実は環境や自然を崩すかもしれないって、ちょっとショックだな。
放射能汚染や生態系については、私自身がまだまだ勉強中で、ああそうか!とはすぐには思えておりません。ドングリがくれた小さな沈黙。大事な疑問なのかもしれんです。


これ以外にもまだまだたくさんの展示がありました。理科ハウスの方々は、さらにそれ以上に、たくさんの展示を用意してくれていましたが、爆笑に次ぐ爆笑、脱線に次ぐ脱線、発言に次ぐ発言で、すべてを見ることができないまま、あっという間に終了時間となってしまいました。ああ!もうこんな時間!なんということでしょう!

5)みんなの感想
参加した方々から感想をいただきましたので、いくつかご紹介します。
◆有意義な時間でした。準備してくださった理科ハウスの方に感謝です。
◆理科の勉強って楽しいのね。詰め込み式の勉強ではなくて体験しながらの経験できてよかったです。
◆人類の種類の多さは衝撃だったけど、親戚が増えたみたいでちょっと賑やかな気分。
◆理科ハウスの方も楽しくて羨ましいお仕事だと思いました。
◆猫のおへそが見つけられません(2名)。子供に手伝ってもらうつもり。
◆あんなに小さな敷地なのに学べるものが沢山あって凄いよね!
◆久しぶりに頭が疲れた~。


「えー?そんなに楽しいの?話を作ってるよね?」
「なんだか、大人気ないわ」
そういうご意見もあるかもしれません。大変よいご意見です!是非、大人だけで科学館に行ってみてください。楽しいか楽しくないか?全員が楽しいとは思えなくて普通なのでは?人の話を聞く、自分で考える、自分で意見を言う、それが大人気ないことか?いつもできていることか?などなど、是非ご自分の目と耳と足で確かめて見てください。
ふむ、書いてみるとやっぱり、第2回をやってみたいな、懲りずにそんな気持ちになってきた雨上がりの秋の夜なのでした。最後になりましたが、ご参加の皆様、そして理科ハウスの皆様、本当にありがとうございました。(報告おわり)