~つぶつぶScientiaへようこそ!~

イチゴアイスの中に入っている小さな苺のつぶ、海辺で手のひらに残った砂つぶ、乾いた地面に落ちた最初の雨つぶ…小さいことだけど、ちょっと人生が楽しくなったり豊かになる。そんなつぶつぶを探しに行こう。

2013年4月12日金曜日

速い!高い!近い!国際宇宙ステーション

えっと、今日は文字が多いです。

暇なとき、こんなサイト⇒ http://www.sightspacestation.com/index.htm を見つけてから、よく国際宇宙ステーション(ISS)を探して見てます。何月何日の何時ごろ、肉眼で見えるか、家の前の空で見えるかを確かめられるサイトです。

国際宇宙ステーション
International Space Station
略してISS(アイエスエス)
ISSは、日が暮れて、空に星が次々と見え始める頃、明るい星が飛行機くらいの速さで、点滅せずに静かに動いています。流れ星よりゆっくりだし、惑星くらいの明るさだから肉眼でも楽しめる。もちろんルートとか天候とか見える角度(仰角)が毎日違うから、日本でいつも見えるわけじゃないっていうプチ困難もあって、見えたときの感動がおっきい。
しかも、あそこに人が乗ってるんだよね~!!お仕事してるんだよね~!!すごいよね~。思わず、「おーい」って手を振っちゃうよね~。
それに、フツーに暮らす一般人にとって、ISSは、めちゃ大きい。
もし、近所の小学校にきたら、こんな感じ。
こんな大きなものが空に浮いてる。面積や体積だけじゃなくて、かかってる時間と経費も大きい。1986年頃から計画が始まって、今の姿に完成するまで約30年。一体部品を何度運んだことか。2010年までにISS計画にかかったお金は、7,750,000,000,000円らしい(アメリカ、日本、ヨーロッパ、カナダがお金出してます)。これは、もう、「現代のピラミッド」でしょ!(お墓じゃないけど。)民衆の時間と労力を費やしできた歴史的超セレブ建築物といっても過言ではないのでは~。

それにISSって、地球の上にじっと止まってるんじゃないんですよ。ものすごいスピードで動いています。このスピードがなければ、大気圏に落っこちてしまう。ほらほら、どっかできいたことあるでしょ、
万有引力の法則
ってやつですよ。どのくらい速いかというと、先月あった大人のロールケーキが今月はもうないなんて、コンビニスイーツの展開の速さどころじゃないんですよ。超高速。秒速8kmです。(=時速28000km)
何ですか!?秒速8kmって!!!!!
人間のおっさんの歩くだいたいの速度・・・秒速0.001km(=時速4km)
旅客機が雲の上を飛んでるだいたいの速度・・・秒速0.258km(=時速930km)
音速・・・秒速0.34km(=時速1224km)
おいおい、音を超えちゃってるよ・・・

そんなISS、「あー、なんか宇宙を感じる~」と思っていたマシタ。いろいろ調べていたら、あれ!?と思ってしまった。

まず、宇宙ステーションの「宇宙」は、UniverseではなくSpaceの宇宙です。International Universe Station じゃあないんです。これはちゃんと区別しなきゃいけないと思う~。
『娘と話す宇宙ってなに?』 池内了・著 
現代企画室(2009.9) 
ISBN978-4-7738-0907-7
(参照:『娘と話す宇宙ってなに?』 池内了・著)
Spaceは地球の重力の圏内です。国際宇宙ステーションは地球の上空たった350kmの所をぐるぐる回ってます。火星さんとか、土星さんとか、アンドロメダ銀河さんとかと一緒に「うちら、ウチューだよね~」とはいえない距離にあります。だって、東京―大阪間の距離、新幹線で545kmですよ(笑)。国際宇宙ステーション、これ、もう地球上といっちまってよいのでは!!(ただ、空気はなく、国際条約ではouter spaceと呼ばれてる。)

そして、国際宇宙ステーションは、1980年代に、いかにもアメリカ的な「宇宙フロンティアの開発」というビジョンの中から生まれてきた計画。私が思っている「科学」とはちょっと違うところをモチベーションとしてた。
科学の論理は、「もしかして・・・~かもしれない」⇒「実験」⇒「誰から見てもそうだ、わかった」だけど、国際宇宙ステーション計画のスタートには、科学的というよりも、テクノロジーが経済と政治を動かすんだ、見たいな強引な発想を感じる~。確かに、テクノロジーは発展したけど、それって、科学の発展だったのかなあ。疑問。

そこで、「きぼう」がきぼうになるのでっす!
「きぼう」というのは、ISSの無重力状態の中で実験をする「理科室」です(ただし、人体模型はない)。(ほら、実験だよ!科学の仮説を実証する場所だよ!)スペースシャトルが3回飛んで組み立てられました。お引越しって大変ですけど、大体庶民だったら、トラック1台で済みますよね?それがスペースシャトル3回分ですからね。ここにもセレブ感漂ってますよね。(まあ、いいんですけど)その中ではいろんな実験してます。
MAXI(Monitor of All-sky X-ray Image =全天X線監視装置)っていう装置が最近スゲー発見をしました。世界で初めて極「超新星」の痕跡を発見したのです。(韓流アイドルのそっくりさん、じゃないですよ、念のため。)これは「学校の校庭のどこかに落としたコンタクトレンズを探す」よりも、すごいことです。
そしてまもなく、CALET(CALorimetiric Electron Telescope)という装置を使って新しい実験が始まります。この装置もかなりスゴイんだけど、この動画を見てたらよいです。⇒ http://iss.jaxa.jp/library/video/calet.html
 この装置があると、「もしかして、ダークマターはドロリッチかもしれない」という仮説を覆し、宇宙にどんな物質があって、はたまた宇宙はどんなふうにできたのかという謎に少しでも近づくようなデータを取得できるのです。宇宙を知るための立派な道具となるのです。

とにかく、ISSにはお金がかかってしかたがないので、アメリカは「やめてやるぅ!」と思ってもいるようです。もしかしたら、数年後には運用を停止して、宇宙飛行士も全員帰還し、人が乗らないただの箱になってしまうかもしれません。
じゃあ、「ただの箱」は一体どうするんでしょう?
「現代の科学技術で、ちゃーんと分解して、回収して、処分できるんでしょ?ダイジョブダイジョブ」と思ったアナタ!
違います。
ダイジョブじゃありません。ゴミを出さない努力はされてますが、回収にはお金がかかるのでいまんとこ実用化されてません。(えーーーーー!!そーなのーー!?ダメじゃん、科学技術!)
地球の周りにはこんなゴミだらけ。もう、ゴミ屋敷です。こんな高いところにある、こんなでっかいゴミ、どうすんだ?お金をかけずに片付ける方法、近藤まりえ先生もお手上げでしょう。皆さん一人一人が『宇宙がときめく片付けの魔法』を実践しなければ!!

なんだかカナスイお話になってしまいました(涙)。でも、そんなこともきちんと理解したうえで、国際宇宙ステーションの中で、一生懸命働いているクルー、そしてそれを見守るそれはそれは沢山の人たちには、最大の敬意を表して、またマシタは夕暮れの空を見上げようと思います。
最後に、素晴らしい写真をご紹介します。(日食前の太陽にISSが写ってる!!)このように、宇宙の入口で、独り頑張るISSにエールを送るぞ!!頑張れええええええっ!
フランスのThierry Legault さんのページより。
本当に素晴らしい写真だ。
http://www.astrophoto.fr/

0 件のコメント:

コメントを投稿