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イチゴアイスの中に入っている小さな苺のつぶ、海辺で手のひらに残った砂つぶ、乾いた地面に落ちた最初の雨つぶ…小さいことだけど、ちょっと人生が楽しくなったり豊かになる。そんなScientia(スキエンティア)=知=のつぶつぶを探しに行こう。

2013年7月28日日曜日

「放射線」を知る旅 1日目

無知な主婦の好奇心で行った霧箱の実験。 (前回拙ブログ参照)
その驚きが衝動となって、私はうっそうとした知識の森の中にある「放射線」という巨大な古城の前までやってきてしまった。この2年半、入ろうとも思わなかった謎の建物。鞄の中には、わずかばかりの炭水化物とブラックコーヒー、そしておんぼろパソコン。
止めてくれるな、おっかさん。今だからできる冒険もあるのだよ。

1日目 旅の友

本当に何も知らない私は、まず、「旅の友」を探すことにしました。
小学生でも読める、やさしくて楽しいそんな本が「友」になるでしょう。でも、信頼できる「灰色のガンダルフ」とか、「三蔵法師」のような存在も必要です。
そして、次の3冊に出会いました。

友①
『放射線になんか、まけないぞ!』(2012.1.15 太郎次郎社エディタス)ISBN 978-4-8118-0750-8
 
木村真三 監修、坂内智之 文、柚木ミサト 絵 

紹介文に「小学校の教室から生まれた本」とあるとおり、子どもたちにやさしく語りかけるように書かれていました。47ページの小冊子です。事故が起きたこと、放射線はどんなものか、どんな危険があるのか、どうやって気をつければいいか、などを、小学生が45分授業の中で集中できるだけポイントを絞ってお話してくれています。
掲載されている食品基準値は、改定前の値です。
「自分で知り、自分で考え、自分で行動」していくことの大切さも語っているので、信頼しました。
そして何より、イラストがかわゆい!「癒し」がキーワードの奥様にはオススメですわ!ポンと食卓に置いてあっても、ドン引きにはなりませんわ!これなら!
この本で一番感動したのは、「世界でいちばん放射線にくわしい小学生」になろう、という言葉でした。
小学生が分かることなら、中学高校と「受験勉強」しかしてこなかった大人でも分かると思うの。「世界でいちばん放射線にくわしい主婦」になれるんじゃないかな、そんな希望を抱かせてくれる「友」になりました。


友② 
『どこから来るの?どんなもの?みんなが知りたい放射線の話(ちしきのもり)』
(2011.12.27 少年写真新聞社) ISBN-13 978-4879814012   谷川勝至 著

この本は、とあるブログの書評で出会いました。近所の図書館で借りられました。放射線について、基本的な科学的な知識を、順番に、分かりやすいイラストと共に説明してくれています。
放射線が「余分なエネルギーを持っている原子が壊れて別の原子に変わっていくときに出される」ものだということを表したイラストが、分かりやすいのよ、とっても。霧箱の説明があったのも嬉しかった!
それから、ベクレルやシーベルトの単位を説明するページに、キロ、メガ、ギガ、テラ、そしてミリ、マイクロ、ナノ、ピコの説明が載っていて親切だなと思いました。
被爆線量の意味、確定的影響と確率的影響、閾値(しきいち)などの言葉は、私はこの本に初めて教えてもらいました。自分の考える力に見合う言葉を持っている「友」になりました。


友③
 『放射線を科学的に理解する 基礎からわかる東大教養の講義』(2012.10.10 丸善出版)ISBN 978-4-621-08597-4 C1040
鳥居寛之・小豆川勝見・渡辺雄一郎 著 

逗子の理科ハウスの学芸員さんに教えてもらいました。持つべきは近所の科学館。こういうことは専門家に聞くに限ります。
入門を読むだけでも価値があると思いましたが、放射線物理学、原子核物理学・原子力工学、放射線計測学、環境放射線化学、放射線生物学、放射線医学、植物栄養学・土壌肥料学、放射線防護学、加速器科学、といった様々な分野から説明していることに感銘を受けました。こんなに多くの科学的分野に関わっている放射線。どえらいびっくりですわ。
2012年4月からの基準値が掲載されています。
この本は「友」といっても、私にとっては、並んでスキップをする友達ではありません。でも、旅が終わるまでは、そばにいてもらわないと困る、そんな大きな「友」になりました。


トルーキンのお話のように、とってもとっても長い冒険になってしまうかもしれないけど、いい旅になるんじゃないかという予感がしました。なんとなく満足感がありました。
ところがところが、2日目、私が「定義の間」に入った途端、起きたことは、そんな満足感を一気に吹き飛ばす、とっても困ったことだったのです・・・(つづく)


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