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イチゴアイスの中に入っている小さな苺のつぶ、海辺で手のひらに残った砂つぶ、乾いた地面に落ちた最初の雨つぶ…小さいことだけど、ちょっと人生が楽しくなったり豊かになる。そんなつぶつぶを探しに行こう。

2013年12月1日日曜日

【報告】歩いて行こう!科学館! 子供編

遠い太陽系の果てからひとつの彗星が猛烈なスピードで太陽までやってきた。いつ、どんな軌道で、どのくらいのスピードで太陽に最接近するのか、彗星は消えたのか消えないのか、そんなことを一般人が各家庭において、数字や画像でリアルタイムにワイワイやる。ああ、そんな夢のような科学技術が発展した21世紀初頭のある日、アナログ感満載の小さな小さなイベントが逗子で行われました。市内にある科学館へ約2キロの道のりをてくてく歩いていくという、それはそれは古臭いイベント。つまり遠足。もしくは散歩。でも、これが、実にイイ!
イベント企画した側からの雑感を連ねてみましょう。

1)できる人がやればいい
今回は地元の子供会の特別企画として行わせていただきました。子供会のこの特別企画は「できる人ができることを、行きたい人が自由に」がポイント。この企画は、実は昨年、有志の保護者が行ったものです。なかなか素敵な企画だったのですが、今年は誰もやり手がおらずということで、部外者のヤリタガリの私がパクったわけです。直前の募集だったにも関わらず、このニッチな企画になんと二人の小四の勇者が申し出てくれました!わーい!アリガトー!

2)のっけから成功(半分)
晴れです。素晴らしいお天気。集合場所の神社のイチョウの向こうに青空が広がっています。これだけで半分成功したようなもんです、YES!

3)何かの足しに
神社から理科ハウスまでは片道40分くらい。車社会の現代っ子にはちょっと遠いかもしれないし、飽きちゃうかもしれないなあ。なので、何かの足しになればと思ってこんなものを作ってみました。
真ん中の黒い線を切って、折ります。


数えてたら飽きる暇もないんじゃないか、というのはもちろんですが、単純に一体何歩なのかな、という気持ちがあったので。知りたくないですか?知りたいでしょ?知りたいはずだ!
 
4)来た!で、帰った!?
イチョウと青空をながめていたら、小学4年生の二人がやって来た!こんにちは~!はじめまして!
幸い二人はお友達同士で、二人共理科ハウスは今まで行ったことがありません。そして、ここから歩数を測ってもらいたい旨を説明します。
「結構、遠いんだけどできるかな?」
「うん、できると思う」
「うちに、万歩計あるよ」
「えー、ホント?」
「うん!取ってくる!」
そういって、二人で来た道を猛烈な勢いで走って戻っていきました・・・。ま、待ってるからね~!
 
5)何この手応え
無事にもどってきました。ほっ。
道具をゲットして二人共ニコニコです。やっぱ、道具は大事だよね。本物だとなおさらだよね。うん、わかるわかる。一人はお父さんに借りたデジタル万歩計、もうひとりはDS。DSで歩数をカウントできるんだそうです。へー、すごいじゃん。
先ほどの用紙もすごーく一生懸命に折って切ってくれました。「なにこれ、メンドっ!」と言われると思っていたので、おばちゃんもうそれだけで感動した。なんだ、このいい手応え・・・。
 
6)いざ出発。歩きます。歩きます。
二人の子供と一人のおばさん。シーンとなったらどうしよう、と思っていたのですが、そんなの全くの杞憂でした。なぜなら、子供の話がオモロイ!
塾って結構たいへんで、というような話から、ゲームの話。自分が今まで経験した話。くっだらない話だったかもしれないのだけど、どうにも面白いのです。塾は大変面白い授業をやっている様子もわかりました。それじゃ、学校がつまらなくなるな~、なんて思ったりもしました。とにかく何度も何度も、私は爆笑しました。
えーっと、何歩かな。

今どのポイントだっけ
チェックポイントで律儀に歩数を記入し、飽きることなく、疲れたという言葉もなく、ワイワイしながら理科ハウスまであっという間の道のりでした。理科ハウス前で、二人の歩数の平均値を計算してもらい(これが、スゲー真剣に計算するんですよ)、結果、約3204歩でした!ご苦労さま!
 
7)理科ハウスで
理科ハウスでは、学芸員さんのお話を聞いたり、展示を触り遊びました。いろいろ考えたり、サイエンスショーを見たり、もう、理科ハウスの中でのことは楽しくないわけがないのです。なので省略。
学芸員さんのお話を真剣に聞く子供達
ちりめんモンスターいっぱい見つけた
保護者の方に告知した、帰る時間になったのですが、ひとりは本棚で本を読み始め、ひとりはちりめんモンスター探しに夢中。なんだか「帰るよ」って、言いにくいなあ・・・。
 
7)夕陽の帰り道
この時期、この時間、理科ハウスから逗子駅方面までの道のりは、夕陽に向かって歩く道。さすがに、ちょっと疲れた表情の二人ですが、飴をなめながらこんなことをつぶやいてる。
「トイレの質問、結局アレなんだったわけ?」
「やっぱ、○○なんじゃね?」
「また、誰か誘って行こう」
「そうだね」
歩いているから聞けるこのつぶやき。
なんか!連れて行ってよかった!企画してよかった!楽しくてよかった!よかった!
集合場所に暗くなる前に戻り、解散です。
と、思ったら、復路はお願いしていなかったのに、万歩計を起動しておいてくれたらしく、往復でかかった歩数をみせてくれました。最後の最後まで感動的だ~!!ありがとー!!!
 
8)最後に
今回は子供会を通しての企画だったので、子供会について考えました。
子供会がたとえ伝統的で、どんなにいいコミュニティであると思われていても、今の世の中はモノに溢れ、数々の楽しいイベントや習い事があり、そのコンテンツにはかないません。そして子供の数が減っているということは、保護者の数も減っており、当然役員のなり手がいないわけです。
今、子供会の存続の意味ってあるのでしょうか?
一体誰が子供会を必要としているのでしょうか?
あと50年したら、完璧になくなっているかもしれません。すでにこの市内でさえ、子供会が解散した地域もあるのです。ううむ。難しい状況だわね。
ただ、今回やってみて改めて、子供はオモロイ。この子供の面白さは大人を元気にする。(いや、私がオトナかっていうと、それは、その、なのですが・・・)
ってことは、子供会などの地域の「子供のための団体」って、本当は大人のためにあるのかもしれないね。だから、大人が必要ないと思ったらなくなっちゃうんじゃないかな~。と思いました。
 
とにかく、なんだかんだ言って私が楽しかったのは事実です。非常に幸せな時間でした。大人気ないのかな!?また、いつか機会をいただけたらやってみたいです。
最後になりましたが、子供会の役員の皆様、理科ハウスの皆様、参加の子供達お世話になりました。この場をお借りしてお礼を申し上げます。
(終わり)
 



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